k猫のアメフト入門書

初心者にもわかりやすくアメフトを見てもらえるように、ルールなどの解説をします。

2-2オフェンス編 Quarter Buck

 

・今回からポジション別に見ていきたいと思います。まずはアメフトの花形ポジションQBです。

 

QB(クウォーターバック)

   アメフトの花形ポジションで、主な役割はパスを投げることです。オフェンスを始める選手になります。

  最初にボールを受ける(スナップという)選手で、QBからランプレイやパスプレイが始まります。必然的にボールに触れる回数が多いため、オフェンスの起点であり、試合結果を大きく左右するポジションになっています。

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名前の由来

  Quarter Backは1/4の位置にいるBuckという意味である。(Backとはスクリメイジラインより後ろにセットする選手のこと)

   この1/4というのは、スクリメイジラインから最後尾に位置するRB(ランニングバック)の間の1/4のことを表します。アメフトの黎明期にQBがこの位置にセットしていたことから名前が付きました。

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試合における役割

  1. パスを投げる
  2. RBにハンドオフする

 

上の2つがQBの主な役割になります。

 

パスを投げる

   パスという行為には当たり前ですが、投げ手と受け手がいます。投げ手をQB、受け手をレシーバーと言います。

   アメフトのパスプレイは特殊で、他の競技のように即興で行うものではなく、予め決められた通りの動きをすることで成立させています。レシーバーは決められたコースを走り、そこにQBがボールを投げるという風です。何千、何万とパスを合わせてきたQBとレシーバーの中には、相手守備に合わせて即興でルートを変えることもありますが、これはレベルの高い連携と同等の戦術理解度が必要になります。

   パスはレシーバーとQBの相互理解、歩み寄りが必要になり、その関係を醸成するのは並大抵の努力ではありません。一歩ずれればパスが通らないほどの緻密さが要求されます。その代わり、ロングパスが通るとそれまでの努力が報われるような素晴らしい光景を見ることが出来ます。

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ロングパスをキャッチするWR

 

ハンドオフをする

   一見簡単なように見える作業ですが、その実かなり難しく、多くの練習が必要になります。RBが気持ちよく走るためにはこの連携が不可欠です。また、精度の高いハンドオフが出来ると、守備の目を誤魔化すことが出来ます。

   上手なハンドオフはRBの手元にボールを置いてきます。少しズレただけでお腹に当たりますので、全速力で走る選手の腕にしっかり渡すのは未経験者の想像以上に難しいことになります。また、ハンドオフする際は腕を伸ばしきるのではなく、肘を少し曲げて微調整できるようにします。こういう少しの工夫がQBの上手さになります。

   ハンドオフの上手な選手に、トム・ブレイディ(NE)やペイトン・マニング(元IND)などがいます。

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ハンドオフを受けるRB

 

まとめ

  QBは常にボールに触るという特徴から、オフェンスの指揮官に例えられます。その代わり、実力差がチームの強さに大きく反映されるポジションにもなります。

   NFLNCAAだけでなく、日本でもQBに実力が求められるのはプレイに絡む機会が多く、オフェンスの中心を担うからです。ランの強いチームであったとしても、QBの実力が心許なければ、より強い相手と戦った時に負けることになります。

   QBに必要な技術はとても多いですが、全て紹介することは出来ません。今後アップされるであろう応用編や実践編までお待ちください。

   かなり投稿の間隔が空いてしまい申し訳ありません。月1では更新していきたいと思いますので、今後ともよろしくお願い致します。